2025年7月、Amazonから待望のカラー対応電子書籍リーダー「Kindle Colorsoft」シリーズが登場しました。
これまでモノクロ表示が主流だったKindleに、ついにカラーE Ink技術が搭載され、雑誌や漫画、イラスト付きの書籍などの閲覧体験が一新。
標準モデルと上位モデル「シグニチャーエディション」の2種類が同時発売され、それぞれのスペックや価格の違いに注目が集まっています。
本記事では、カラー対応Kindleの魅力を丁寧に紹介しつつ、2つのモデルの違いを徹底比較。
どちらを選べばいいか悩んでいる方に向けて、選び方のポイントやよくある疑問にもお答えします。
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目次
Kindle Colorsoftとは?基本情報と特徴

カラー対応で読書体験が進化

Kindle Colorsoftは、Amazonが初めて投入した“カラー表示対応”の電子書籍リーダーです。
これまでKindleシリーズは白黒表示が標準で、小説や文章メインの書籍向けに最適化されてきました。
しかし、ColorsoftではカラーのE Ink Gallery 3テクノロジーを採用することで、最大4,096色の表示が可能に。
これにより、コミックや雑誌、児童書、料理本といったビジュアル重視のコンテンツがこれまで以上に見やすくなりました。
画面の発色は控えめながらも目に優しく、長時間の読書でも疲れにくいのが魅力。カラー表示により「読書=白黒」の常識が変わりつつあります。
E Ink Gallery 3ディスプレイ搭載で色鮮やかに

Kindle Colorsoftが採用する「E Ink Gallery 3」は、電子ペーパー業界の最新技術です。
このディスプレイは、従来のE Ink技術に比べてカラー表示の色再現性が格段に向上しており、かつ低消費電力を維持。
紙のような見やすさとカラー表示の両立を実現しています。
また、ページ切り替えのレスポンスも改善されており、これまでカラー電子ペーパーにありがちだった“表示のもたつき”が軽減されています。
画面サイズは6インチと持ち運びやすく、屋外でも反射しにくいマット加工のディスプレイは、日差しの強い場所でも読書を快適にしてくれます。
前世代のKindleとの違いは?
Kindle Colorsoftは、従来のKindle(PaperwhiteやOasisなど)とは一線を画す進化を遂げています。
最大の違いはもちろん「カラー対応」ですが、それ以外にも操作性・視認性・表示速度といった細かな部分がアップグレードされています。
例えば、ページの背景色やイラストがカラーで表示されることで、コンテンツの魅力がそのまま伝わるようになりました。
また、操作レスポンスの向上やディスプレイのコントラスト強化により、文字と画像の見分けがしやすくなっています。
従来のKindleを使っていた方も、読書体験の違いに驚くはずです。
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Kindle Colorsoft シグニチャーエディションとは?

上位モデルならではのプレミアム機能
Kindle Colorsoft シグニチャーエディションは、標準モデルの上位互換ともいえるプレミアムモデルです。
基本的な機能は通常のColorsoftと共通しつつも、より快適な読書体験を追求した追加機能が搭載されています。
最も注目すべきは、自動明るさ調整機能の搭載です。
周囲の明るさに応じて画面の明るさが自動的に変化するため、日中の屋外や暗い寝室などでも、常に最適な視認性を保てます。
さらに、USB-Cによる高速充電に加え、ワイヤレス充電にも対応。コードの煩わしさがなくなり、日々の使用がよりスマートになります。
「読書が生活の一部になっている」「電子書籍を頻繁に利用している」という方にとって、ワンランク上の快適さを提供するモデルです。
ストレージ容量の違い
シグニチャーエディションでは、ストレージ容量が32GBに拡張されています。
これは通常モデルの16GBと比較して倍の容量にあたり、大量の書籍、特に画像やイラストの多い雑誌・コミックを保存しておくのに非常に便利です。
特にKindle UnlimitedやPrime Readingなど、定額読み放題サービスを活用して多くの書籍を一度にダウンロードしたい方にとっては、大容量ストレージは大きなメリット。
また、外出先や飛行機内など、Wi-Fiのない環境でもたっぷりのコンテンツを楽しめるため、ストレスフリーで利用できます。
保存容量が多い分、将来的な買い替えリスクを軽減できるという観点でも、長く使いたい人におすすめです。
ワイヤレス充電・明るさ自動調整に対応

シグニチャーエディションの目玉機能が、ワイヤレス充電対応と明るさ自動調整機能の2点です。
ワイヤレス充電に対応したことで、Qi規格の充電パッドに置くだけで充電が可能になり、ケーブルを抜き差しする手間が不要になります。
ナイトスタンドやデスクに常設する場合に非常に便利です。
また、自動明るさ調整機能は、読書中の快適さに直結する重要な要素です。
従来は手動で調整する必要がありましたが、シグニチャーエディションでは照度センサーが周囲の環境を感知し、最適な明るさに自動で調整してくれます。
暗い部屋でもまぶしすぎず、明るい場所でも読みにくくならないため、目への負担を大幅に軽減できます。
Kindle Colorsoftとシグニチャーエディションの違いを比較

スペック・機能の違い
カラー電子書籍リーダーとして基本仕様を共有するKindle Colorsoftとシグニチャーエディションですが、いくつかの点で差別化が図られています。
ここでは主に4つの観点(ディスプレイ・ストレージ・充電・自動調光)から、両モデルの違いを詳しく解説します。
ディスプレイサイズ・解像度
両モデルとも、6インチのE Ink Gallery 3ディスプレイを採用しており、サイズや解像度に大きな違いはありません。
どちらも300ppiの高精細ディスプレイで、文字も画像もクリアに表示されます。
ただし、明るさの調整に関しては違いがあります。
通常モデルでは手動で調整する必要がありますが、シグニチャーエディションでは周囲の明るさに応じて自動的に変化する「明るさ自動調整」機能が追加されており、快適さに差が出ます。
読書中に明るさを気にせず読めるのは、特に移動が多い人にとってありがたい機能です。
ストレージ容量
ストレージ面でも大きな差があります。通常のKindle Colorsoftは16GBですが、シグニチャーエディションは32GBを搭載。
これは実質的に倍の書籍を保存できることを意味し、特に容量を多く消費する雑誌・グラフィックノベル・カラーマンガを多数所持したい場合に大きなメリットです。
また、Kindle端末はmicroSDなどの外部ストレージに対応していないため、初期搭載容量が使い勝手に直結します。
普段から大量にコンテンツを持ち歩きたい方や、クラウド接続が頻繁にできない環境で使う方には、32GBの安心感は大きいでしょう。
充電方法とバッテリー持続時間
両モデルともUSB-Cによる有線充電に対応しており、充電のスピードも従来モデルより改善されています。
しかし、シグニチャーエディションはさらに一歩進んで、Qi規格のワイヤレス充電にも対応。
デスクやベッドサイドにQi充電スタンドを設置しておけば、端末を置くだけで充電できるため、利便性が格段に向上します。
バッテリー持続時間は、どちらも数週間単位のロングライフ仕様であり、E Ink特有の省電力性能は健在です。
使い方に応じて、充電方法の柔軟さでシグニチャーを選ぶかどうかが分かれ道になります。
自動調光・センサー機能
シグニチャーエディションに搭載されている明るさ自動調整センサーは、目の負担を軽減したい読者にとって非常にありがたい機能です。
部屋の照明の強さや時間帯に応じてディスプレイが自動で適切な明るさに変化するため、読書中に「まぶしい」「暗くて読みにくい」と感じることが減ります。
一方、通常モデルにはこの機能がありません。
そのため、読書環境が頻繁に変わる方や、夜間に寝室で読む機会が多い方には、やや不便に感じるかもしれません。
読書の快適性を求めるなら、この自動調整機能は意外と大きなポイントになるでしょう。
価格の違い
定価・価格差
Kindle Colorsoftシリーズは、シンプルな価格構成になっています。現時点での定価は以下の通りです
(※実際の価格は時期により変動する可能性があります):
- Kindle Colorsoft:¥39,980(税込)
- Kindle Colorsoft シグニチャーエディション:¥44,980(税込)
おおよそ5,000円の価格差があり、この差額で得られるのが「倍のストレージ」「ワイヤレス充電」「明るさ自動調整」の3つの機能です。
コスパ重視ならどちら?
「価格重視・カラー読書を手軽に楽しみたい」という方には、通常モデルのKindle Colorsoftが最適です。
基本的な読書機能はしっかり備えており、漫画や雑誌を読むにも十分です。
一方で、「多くの本を保存したい」「充電の手間を減らしたい」「常に最適な明るさで読みたい」という読書習慣がある方には、5,000円の差を出してでもシグニチャーエディションを選ぶ価値があります。
長期的に見れば、日々の使いやすさが大きく変わってくるでしょう。
Kindle Colorsoftとシグニチャーエディションのどちらを選ぶべき?用途別のおすすめ

通常版が向いている人
Kindle Colorsoft(通常モデル)は、カラー電子書籍を手軽に楽しみたいライトユーザーに最適なモデルです。
価格が4万円以下に抑えられており、カラーE Inkを初めて試す人や、「漫画や雑誌も読みたいけれど、費用はできるだけ抑えたい」という方におすすめです。
また、Kindleはクラウド上に書籍を保存できるため、ストレージ16GBでも、こまめに管理すれば容量に困ることは少ないでしょう。
Wi-Fi環境が整っている人や、外出先でも頻繁に本の入れ替えをする予定がない人であれば、通常モデルで十分な機能を満たします。
「まずは試してみたい」「コストを抑えつつも最新モデルを使いたい」――そんな方には、通常モデルがピッタリです。
シグニチャーエディションが向いている人
Kindle Colorsoft シグニチャーエディションは、読書を習慣にしている人や、機能性を重視するヘビーユーザーに向いています。
自動明るさ調整やワイヤレス充電といった快適機能が搭載されているため、日常的にKindleを使うシーンが多い人にとっては、明らかに利便性の高い選択肢です。
また、32GBのストレージは、雑誌やコミックなどの重たいデータを多く保存したい人にとっては非常に心強く、「たくさんの本を一括で端末に入れておきたい」というニーズにも応えます。
価格差はあるものの、読書の快適性と効率を重視したい人、そして「Kindleを長く使い続けたい」と考えている人には、最終的に満足度の高いモデルとなるでしょう。
こんな人にはカラー電子書籍はまだ不要?
一方で、「読書は小説やビジネス書など、文字中心のものがほとんど」という方にとっては、カラー表示の必要性はあまり高くないかもしれません。
従来のKindle PaperwhiteやKindle(無印)でも、白黒表示に最適化された文字表現と長時間バッテリー、軽量な筐体で十分満足できる可能性があります。
また、すでにタブレット(iPadなど)を所有していて、そちらでカラー表示の電子書籍を楽しんでいる場合も、あえてColorsoftに乗り換える必要性は薄いでしょう。
電子ペーパーの目に優しい表示や読書特化の機能性に魅力を感じないのであれば、他の選択肢も視野に入れるべきです。
購入前には「自分が普段読んでいるコンテンツのタイプ」を思い返し、それがカラーである必要があるかを見極めることが大切です。
Kindle Colorsoftシグニチャーエディションに関するよくある質問(FAQ)

Q1. Kindle Colorsoftは防水機能に対応していますか?
はい、Kindle ColorsoftおよびシグニチャーエディションはIPX8等級の防水機能に対応しています。
これは「水深2メートルの真水に60分間沈めても問題がない」とされるレベルで、従来のKindle Paperwhite(第11世代)と同等の防水性能です。
そのため、お風呂での読書や、キッチン・洗面所などの水回りでも安心して使えます。濡れた手での操作や、万が一の水没にもある程度耐えられるため、利用シーンの幅が大きく広がっています。
ただし、温泉や海水、石けん・シャンプーなどとの接触は端末を傷める可能性があるため、使用環境には一定の注意が必要です。
とはいえ、日常生活における水濡れリスクを大きく軽減できるのは、Colorsoftシリーズの大きな魅力のひとつです。
Q2. Kindle Colorsoftでカラーの雑誌やマンガはどのくらいきれいに見えますか?
Kindle Colorsoftに搭載されているE Ink Gallery 3は、従来の電子ペーパーとは一線を画すフルカラー表示が可能で、最大4,096色を再現します。
色の鮮やかさやコントラストは、液晶タブレットと比べると控えめですが、紙に近い自然な発色と目の疲れにくさが特長です。
マンガや雑誌においては、見開き表示でもセリフや図表がしっかりと読み取れる精細度があり、画面の反射も少ないため、日光の下でも快適に閲覧できます。
特にビジネス雑誌やレシピ本、イラスト付き書籍など、色があることで情報が伝わりやすくなるジャンルではその効果が顕著です。
Q3. Kindle ColorsoftはKindle Unlimitedに対応していますか?
はい、Kindle ColorsoftシリーズはKindle Unlimitedに完全対応しています。
Kindle Unlimitedは、Amazonが提供する定額制の電子書籍読み放題サービスで、小説・ビジネス書・雑誌・コミックなど幅広いジャンルの書籍を追加料金なしで楽しめます。
Colorsoftのカラー対応により、これまでモノクロでしか読めなかった雑誌やカラーマンガも、より魅力的に読めるようになりました。特に「dマガジン」などから乗り換えるユーザーにも、Kindle Unlimited+Colorsoftの組み合わせは高く評価されています。
ただし、すべての本がカラー対応というわけではないため、あらかじめ読みたい書籍がサービス内にあるかは確認しておくと良いでしょう。
Q4. Kindle ColorsoftはAmazon以外で購入した電子書籍も読めますか?
基本的には、Kindle端末で読めるのはAmazonのKindleストアで購入した書籍です。
ただし、PDF・EPUB形式などのドキュメントファイルをKindleに送信して読むことも可能です。
Amazonが提供する「Send to Kindle」機能を使えば、パソコンやスマートフォンから電子ファイルを送って閲覧できます。
ただし、他社の電子書籍配信サービス(楽天Kobo、BookLive!など)で購入したコンテンツは、DRM(著作権保護)の関係でKindleでは開けません。
読みたいコンテンツがAmazon以外で提供されている場合は、タブレットやスマホアプリとの併用をおすすめします。
Q5. Kindle ColorsoftのシグニチャーエディションはKindle Oasisの後継機ですか?
Kindle Colorsoft シグニチャーエディションは、あくまでColorsoftの上位モデルであり、Kindle Oasisの直接的な後継機ではありません。
Oasisは大型ディスプレイと物理ボタンを備えた高級モデルで、白黒表示に特化した設計でした。
一方、Colorsoftは6インチディスプレイを採用し、カラー表示に特化しています。
操作性や表示性能は進化していますが、Oasisのような左右のページ送りボタンや大画面を重視するユーザーにはやや物足りないと感じるかもしれません。
今後、Oasisのようなプレミアムモデルのカラー版が出る可能性はありますが、現時点では「Colorsoft=Oasisの後継」という位置づけではない点にご注意ください。
まとめ:自分に合った1台を選ぼう

Kindle Colorsoftシリーズは、ついにカラー表示を可能にした新世代の電子書籍リーダーとして登場し、従来のKindleにはなかった表現力と使い勝手を提供しています。
特に雑誌やマンガ、児童書など、ビジュアル要素が多いコンテンツを読む方には非常に魅力的な選択肢です。
「Kindle Colorsoft(通常モデル)」は、コストを抑えつつも基本的な機能をしっかり備えており、初めてカラーKindleを使う人やライトユーザーにぴったり。
一方で、「Kindle Colorsoft シグニチャーエディション」は、読書量が多い人やワイヤレス充電・自動調光といった快適機能に価値を感じる人におすすめです。
選ぶポイントは、自分の読書スタイルに合った機能がどちらにあるかという点です。
「必要な機能だけをリーズナブルに手に入れたい」のか、それとも「快適性や拡張性を重視して長く使いたい」のか。
価格差以上の価値があると感じるのであれば、シグニチャーエディションを選ぶことで、日々の読書がより豊かな時間になるはずです。