感想|打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?が低評価な理由 ※ネタバレあり

打ち上げ花火下から見るか横から見るか 感想 ネタバレ
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私、この映画すっごく楽しみにしていたんです!

『君の名は。』以来となる川村元気さんプロデュースのアニメ作品だし、予告編の映像も音楽も素敵。

何より「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」というタイトルに強烈に引き付けられました。

…なのに
な・の・に!!

花火、下からしか見てないじゃん!?

灯台そんなに高くないし!
花火ってもっと高くまで打ち上がるんだよ!

…いや、そんなことどーでもいいんです。
期待値が大きかった分、ガッカリ度合いが強い作品でした。

Yahooで低評価がついていたので「何でだろう?」と気になっていたのですが、残念ながら酷評されても仕方ない作品でした。

なぜ『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は失敗したのでしょうか。

その理由を振り返ります。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? あらすじ

まずは映画を振り返ります!

とある海辺の町・茂下町。

夏休みの登校日、今晩は茂下神社でお祭りと花火大会が開かれる。

典道と祐介が当番で掃除をしにプールへ行くと、典道と祐介が秘かに想いを寄せるなずながいた。

「俺が勝ったらONE PIECEの最新刊買って!」
「じゃあ俺が勝ったら・・・なずなに告る」

掃除後、なずなを横目に、50メートルの賭け勝負をする典道と祐介。

「なずな、取られたくねーんだろ?」

動揺していた典道だが「あたしもやる」となずなも競争に加わることに。

「あたしが勝ったら、なんでも言うこと聞いて」

典道は、泳いでいる途中に足にケガをして負けてしまう。一着はなずな、二着は祐介。

「花火大会、2人で行こうよ」

なずなは祐介を花火大会に誘う。

「花火って横から見ると丸いと思う?平べったいと思う?」

一方、典道、祐介、純一、和弘、稔の遊び仲間5人は、それを確かめるために花火が打ち上がる茂下灯台に向かうことに。

典道が自宅に帰ると、なぜか祐介が勝手に上がり込んでいた。花火大会の時間までゲームをする2人。

「家になずながいたら、行けなくなったって言っといて」

なずなから花火大会に誘われていた祐介だが、照れ臭いのか、なずなを避けてしまう。

足の治療のため祐介の父親の病院に向かった典道はなずなを見つける。浴衣姿のなずなだが、なぜかスーツケースを引いている。

「もし島田くんを誘ってたらどうした?」
「島田くんが勝つと思ってた」

母親の再婚で転校が決まっていたなずなは、家を出ようとしていたのだった。しかし典道の目の前で、なずなは母親に力ずくで連れ戻されてしまう。

「あの時…もしオレが…勝っていれば」

なずなと花火大会に行かなかった祐介を責める典道。悔しさから、なずなが海で拾った不思議な玉を投げると、時間が巻き戻った。

典道は昼間のプールで賭け勝負に勝ち、なずなから花火大会に誘われていた。

「ねえ、どこ行こうか?」
「家出か?」
「家出じゃないよ、か・け・お・ち」

なずなに誘われた典道は、ふたりで町から逃げ出そうとするのだが、電車に乗る直前、なずなは再び母親に連れ戻されてしまう。

そして、また繰り返される時間。

「もしもお前がいなくなるとしても、今日だけは一緒にいたい」

そんな2人が辿り着いたのは。花の形をした花火が上がる不思議な世界。

「ちがう、この世界はちがうよ」
「どっちでもいいよ。典道くんと2人でいられるならそんなのどっちでもいい」

もしも、あの時・・・
何度も繰り返される1日。

「次会えるのはどんな世界かな?」

夏休みが明けた日、学校になずなと典道の姿はなかった。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 感想

軽薄な恋愛

繰り返す、夏のある一日。
花火が上がるとき、恋の奇跡が起きる。

そんなキャッチコピーがついていますが、恋愛描写については軽薄な印象を受けました。

正直、全く胸キュンしませんでした。

この映画の理想としては「想いを寄せ合いながらも離れ離れになる2人の恋模様を切なく描きたかった」といったところでしょうか。

しかし、典道がなずなを好きになる描写、なずなが典道を好きになる描写がわかりにくく、後半にかけて2人の距離が急速に縮まるのが嘘っぽく見えてしまいます。

そのため、1回目のなずな家出失敗後、典道が祐介に殴りかかったのは唐突な印象を受けました。

感情のままに行動するのが典道の魅力とはいえ、説得力に欠けます。

終盤、なずなが典道に頬を赤らめるシーンや、キスシーンが、「現実世界」なのか「典道の妄想世界」なのかはわかりませんが、軽薄な恋愛に感じました。

中学生らしい「恋に恋する男女」といった印象です。

声優 広瀬すずと菅田将暉

誰もが気になったと思いますが、声優は明らかにキャスティングミスでした。映像と声が噛みあわないシーンが目立ちます。

中学1年生の役が難しいのは理解できますが、「中学生ならではのセリフ」がわざとらしいセリフに聞こえてきます。

ストーリーが強引なため、全てを声優のせいにするのは良くないと思います。脚本ミスと思えるようなセリフもちらほら。

病院で声が裏返ったり、好きだ・好きじゃないのやり取りだったり、自然に喋れないセリフはカットしてもいいのではないでしょうか。

特に、なずなが母親に連れて行かれるシーンの「典道くん助けて!やだ、行きたくない」は緊張感がなくポカーンと見ていました。

それでも、電車の中で広瀬すずちゃんが歌った「瑠璃色の地球」は間違いなく可愛いかったですね。

感情移入しづらいなずな

この映画が残念だった理由のひとつが「なずなに感情移入ができなかったこと」

両親が再婚して、引っ越すことになって、それがイヤになって家出したくなるのは分かります。そういう年頃ですしね。

花火大会、2人で行こうよ
なんでって?好きだからよ

しかし、好きではない祐介に好きといったり、女は外見だけで生きられると思っていたりとどうも感情移入できません。

後半では、好きと言った祐介を「あずみくんとなんかイヤ!ありえない」と切り捨てています…。

声優「広瀬すず」のパーソナリティもあると思いますが、男性陣をもてあそんでいるように見えてしまいました。

「アイドルになれるかも」と自分の容姿の高さを自覚しているのは間違いなく、ちょっと鼻につきます。

  • 病人のような小さな声で「先生」と言う
  • 水泳で男子よりも速く泳ぐ
  • 「全部あたしのせい?」と典道に詰め寄る

弱々しい登場から、元気な姿まで多彩な表情を見せたなずな。

中学生らしいといえばそれまでですが、不安定なキャラクターであり、感情移入しづらかったです。

どこまでが素で、どこまでが本気なのかわかりにくいんですよね。

それにしても、なずなの母親はひどいですね…。

父「友達と離れるのは寂しいかもね」
「あの子友達少ないから気にしないで」
父「彼氏とかは?」
「いるわけないでしょ」

こんなの年頃の女の子が聞いたら100%泣いちゃうよ…。

軽薄なストーリー

タイムリープやかけおちは大いに結構。アニメなんだから好きにやればいいと思います。

ただ「タイムリープ」はやや軽薄に感じました。タイムリープが起こるきっかけは「もしも玉」を投げること。

あまりにも単純ですし、誰でも使えそうなところがタイムリープの価値を下げています。

映像でごまかしているような悪印象受けてしまいました。

また、タイムリープしたところで、物語はほとんど変わりません。エンドロールが流れたとき「え、これで終わりなの?」と感じてしまいました。

「かけおち」以外の、大きな場転が欲しかったです。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? の良かった点

散々酷評していますが、もちろんよかったシーンはいっぱいありました!

中学生の世界

まずは「中学生らしいノリ」

三浦先生の胸のサイズで盛り上がったり、付き合ってる・付き合ってないとかでムキになったりするのはいかにも中学生らしかったです。

中学1年男子なんて小学生とほぼ変わりませんからね。典道となずなが2人でいるシーンを目撃した祐介の「マジウゼェオマエ」なんて小・中学生ならでは!

「わざとらしさ」に溢れる場面も目立ちましたが、ちょっと子供の頃を思い出しました。

絵の綺麗さ

やっぱり絵は綺麗でした。

もちろん、『君の名は。』などの傑作と比べてしまうと数段レベルが落ちますが、あぜ道や花形の花火などは素敵でしたね。

水彩画っぽいシーンはお見事!
あとはちょいちょい出てくるエロ描写笑
中学生くらいに丁度よいエロさでした。

浴衣に着替えるシーンはもう1回タイムリープして欲しかった!!

…すいません。

 主題歌最高

最後に、主題歌は素敵でしたね!

予告編が素晴らしかったのもこの歌の影響だったと思います。

米津玄師さんとDAOKOさんがコラボしているんですね。

この2人のことは全く知りませんでしたが、いくつか曲を聴いてみようと思います。

小ネタ

クスッとするシーンも随所にありましたね。

心の中でついついツッコンでしまったシーンをまとめておきます。

  • フリマにLAWSONの看板出すの?笑
  • キックボードやスケボーで登校する中学生…
  • なずなの家、豪邸すぎない?
  • アイスかわいい!
  • 祐介の父、病室でゴルフすんなよw
  • なずなはなんで典道の家知ってるの?
  • スーツケース自転車のカゴに入んないでしょ
  • 唐突なメルヘンミュージカル…

最後に

正直、今回の映画に良い印象はほとんどありません。

それでも、わざわざアニメ映画化されたということは、原作が評価されていたということ。

時間をみつけて原作も見てみたいと思います。

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